はじめに・・・「登山×温泉」の魅力について
「登山後の温泉って、なんでこんなに最高なんだ…」
最近は子育て(娘(3歳)、息子(1歳))に奔走する毎日を過ごしておりますが、たまーに息抜きとして趣味の登山をさせていただいた帰りに私が感じていることです。
山頂で味わう達成感、その後の下山で蓄積する疲労感、そして冷えた体と心に染みわたる温泉の温かさ。その全てがほんのひと時でも慌ただしい日常を忘れさせてくれ、非日常感を与えてくれる。この一連の流れこそ、登山が趣味として長続きする最大の秘訣だと断言できます。また、下山後の温泉があることで、翌日以降の慌ただしい日常にも前向きに帰ることができるのではないかと個人的に感じております。
特に初心者の方、さらに言えば日常から少しでも遠ざかりたいと考えている方にこそ、「登山と温泉はセットでこそ完成する!」という登山の醍醐味を知っていただきたいです。
この記事では、関東近郊で日帰り可能な初心者向け登山コースと、登山後に入れる温泉施設をご紹介します!
登山後の温泉が「最高」な科学的・経験的な理由
「温泉最高!」という感覚は、実は科学的な裏付けもあります。
1.筋肉疲労の早期回復
登山(特に下山)では、太ももの筋肉(大腿四頭筋)に強い負荷をかける「伸張性収縮(エキセントリック収縮)」が中心となります。これは筋肉痛の原因になりやすい運動です。温泉の温熱効果は、血行を良くし、筋肉に溜まった疲労物質(乳酸など)の排出を促します。また、水圧によるマッサージ効果も加わり、疲労回復が格段に早まることが知られています。
2.体温の調節と自律神経の回復
高所登山や稜線歩きでは、標高の高さや風で体が冷え切ることが多々あります。一方、夏場の低山では大量の汗をかきます。温泉は、冷えた体を芯から温めたり、汗でかいた体の熱をゆっくり冷ましたりする効果があり、自律神経のバランスを整えます。温かい湯船に浸かった瞬間の「生き返った…!」という感覚は、まさに自律神経が整うサインです。この効果により、登山翌日以降の日常にもモチベーション高く戻れるのかなと思っております(笑)
3.ストレスからの解放と精神的なリセット
一番の魅力は、精神的なリセット効果です。山で自然と向き合い、汗と泥まみれになった自分を、温泉がまるごと包み込んでくれるような感覚。かつて、真冬の赤城山で、寒さのあまり手が凍えてペットボトルのキャップすら開けられなくなったことがあります。その帰りに立ち寄った温泉の露天風呂に入った瞬間、全身の力が抜けて、「ああ、生き返る~」と心の底から思いました。この瞬間の安堵感は、日常生活ではなかなか味わえないものです。
【初心者向け】「登山×温泉」おすすめコース 5選<関東>
ここでは、登山口から温泉へのアクセスが良い、関東で日帰り可能な初心者向けの山をご紹介します。
1.鋸山(のこぎりやま)× 金谷温泉(千葉県)
| 山の基本情報 | 標高:329 M / 標高差:約300 M / 山行時間:2~2.5時間 |
| おすすめポイント | ロープウェイ利用可で難易度を調整しやすい。低山ながら「地獄のぞき」や「日本寺大仏」など見どころ豊富で、観光気分で楽しめる。 |
| 周辺温泉 | 金谷温泉(浜金谷):鋸山ロープウェー山麓駅やJR浜金谷駅近くには、海を眺めながら入浴できる温泉施設があります。登山客の利用も多く、設備の整った施設でゆっくりと休憩できます。 |
| 温泉体験談 | 鋸山は意外と岩場が多く、特に下山で足がプルプルになりがち。汗と泥を流した後、東京湾を眺めながら浸かる露天風呂はまさに至福の時です。海鮮料理も楽しめ、山登りとグルメを両立したい方に最適です。 |
鋸山のおすすめ登山ルートや詳細情報についてはこちらをご参照ください。
【初心者必見】初めての登山におすすめの山 5選<関東>
2.筑波山(つくばさん)× 筑波山温泉 つくば湯(茨城県)
| 山の基本情報 | 標高:877 M / 標高差:約335 M(つつじヶ丘発の場合) / 山行時間:約3時間 |
| おすすめポイント | 日本百名山の中で最も低く、ケーブルカーとロープウェイの2種類が使えるため、体力に自信がなくても山頂へアクセス可能。登山道も奇岩・怪石が多く飽きない。 |
| 周辺温泉 | 筑波山温泉郷:筑波山の中腹(筑波山神社周辺など)に複数の温泉宿があります。登山口から近い施設も多く、日帰り入浴を受け付けている場所を事前にチェックしておくと便利です。肌に優しいアルカリ性の温泉が多いのが特徴です。 |
| 温泉体験談 | 筑波山は土日祝だと観光客で賑わい、山頂の売店も行列ができます。その喧騒から離れ、筑波山神社近くの静かな温泉宿で湯に浸かる瞬間は、時間の流れが止まったような感覚です。登山だけでなく「神社の参拝後」の雰囲気も味わえるので、少し落ち着いた気分になれます。 |
筑波山のおすすめ登山ルートや詳細情報についてはこちらをご参照ください。
【初心者必見】初めての登山におすすめの山 5選<関東>
3.日の出山(ひのでやま)× つるつる温泉(東京都)
| 山の基本情報 | 標高:902 M / 標高差:約535 M(御岳山から縦走) / 山行時間:3~4時間 |
| おすすめポイント | 御岳山ケーブルカーを利用して標高を稼ぎ、日の出山へ縦走するコースが初心者におすすめ。多摩の山々を眺めながらの稜線歩きが気持ちよく、下山先に温泉があるというゴール設定がモチベーション維持に役立つ。 |
| 周辺温泉 | 生涯青春の湯 つるつる温泉:日の出山から徒歩で下山できる場所にあり、文字通り「つるつる」になるアルカリ性の湯が特徴です。施設も充実しており、登山者の定番スポットとなっています。 |
| 温泉体験談 | 日の出山〜つるつる温泉のルートは、登山者にとって「黄金ルート」です。最後の温泉まで辿り着くために頑張って下山するのですが、足が棒になった状態で「つるつる温泉入口」の看板を見たときの喜びはひとしお。そのまま迷わず入浴し、湯船に浸かった時の「あ”あ”〜」という声が周りの登山者とシンクロする光景は、もはや儀式です。 |
日の出山のおすすめ登山ルートや詳細情報についてはこちらをご参照ください。
【初心者必見】初めての登山におすすめの山 5選<関東>
4.金時山(きんときやま)× 箱根湯本温泉(神奈川県)
| 山の基本情報 | 標高:1,212 M / 標高差:約375 M(最短ルート) / 山行時間:約1.5~3時間 |
| おすすめポイント | 富士山の絶景が関東随一の山。最短ルートを選べば、1,000 M級の山でありながら低山並みの負荷で登頂可能。金太郎伝説に触れられるのも魅力。 |
| 周辺温泉 | 箱根湯本温泉:登山口(金時神社入口や乙女峠)からバスでアクセスしやすい箱根湯本エリアには、日帰り温泉施設が多数あります。全国屈指の温泉地で、泉質や施設を選べるのが最大の魅力です。 |
| 温泉体験談 | 金時山はそれなりに標高が高いため、特に冬場はキンと冷えた空気が体を冷やします。しかし、山頂で遠くにそびえる富士山を堪能し、下山後に箱根湯本の温泉に浸かると、その冷たかった空気と温泉の温かさのコントラストが最高に気持ちいい。箱根という観光地も相まって、旅行気分を味わえるお得感があります。 |
金時山のおすすめ登山ルートや詳細情報についてはこちらをご参照ください。
【初心者必見】初めての登山におすすめの山 5選<関東>
5.赤城山(あかぎやま)× 富士見温泉 見晴らしの湯(群馬県)
| 山の基本情報 | 標高:1,828 M / 標高差:約480 M(黒檜山・登山口高) / 山行時間:3~3.5時間 |
| おすすめポイント | 日本百名山に挑戦できる。登山口の標高が高いため、1,800 M級の山ながら実質的な標高差は500 M以下と比較的挑戦しやすい。山頂付近のカルデラ湖(大沼)も美しい。 |
| 周辺温泉 | 富士見温泉 見晴らしの湯:赤城山を下りた麓にある温泉施設で、その名の通り、関東平野を一望できる露天風呂が魅力です。登山後に広大な景色を眺めながら湯に浸かる解放感は格別です。 |
| 温泉体験談 | 赤城山は標高が高く、岩場も多いので、足元が非常に疲れます。特に下山後に車を運転する場合、筋肉疲労を軽減するためにも温泉は必須です。見晴らしの湯の広々とした露天風呂で、登ってきた山を遠くから眺めながら「あそこを登ったんだ」と達成感を噛みしめる瞬間は、登山者にとって最高の報酬です。 |
赤城山のおすすめ登山ルートや詳細情報についてはこちらをご参照ください。
【初心者必見】初めての登山におすすめの山 5選<関東>
登山×温泉を成功させるための「裏ワザ」と準備
初心者の方が「登山×温泉」を最大限に楽しむために、私が実践しているちょっとした裏ワザと準備をご紹介します。
1. 必携!温泉用ミニタオル&ビニール袋
登山用のタオルは汗と泥で汚れています。温泉では、綺麗なタオルで体を拭きたいですよね。リュックのポケットに温泉専用のミニタオルと、汚れたウェアを入れるためのビニール袋(ジップロックなど)を必ず忍ばせておきましょう。これだけで温泉での気分が格段に良くなります。
2. 登山口から温泉への「バスの時間」を最優先で確認
忘れてはいけないのは、家に帰るまでが登山であることです。そこで重要なのは、帰りの交通手段について事前に考えておくことです。特に登山ルートの終点がローカルな温泉の場合、バスの本数が極端に少ないことがあります。山行計画の段階で、下山予定時刻に合わせて「温泉を出発するバスの最終時間」を必ず確認し、時間を逆算して登山を進めましょう。せっかくの温泉を、帰りの時間を気にして焦って入ることのないように注意してください。私自身想定以上に下山に時間をかけてしまい、湯船にほとんど浸かれずバスに飛び乗り、思い切り湯冷めしてしまった悲しい経験もあり、皆さんはそのようなことがないようにしっかり事前に計画を立てていただくことを強く推奨いたします。
3. 軽量化と着替えの工夫:化繊インナーは必須
登山中の快適さと温泉後のリフレッシュのため、下山用の「着替え一式」はリュックに入れておきましょう。特に、吸水速乾性の高い化繊(ポリエステルなど)のインナーは、汗冷えを防ぐため登山中も重要ですが、温泉後の着替えとしても非常に優秀です。帰りの車内や電車で快適に過ごすことができます。
最高のゴールを目指して
登山は登頂が目的ではなく、無事に帰ってくることが目的です。そして、最高の体験にするための「ゴール」が、温泉だと私は強く思います。
達成感、疲労回復、リフレッシュ。これらがすべて詰まった「登山×温泉」は、一度経験すれば必ずやあなたの週末の定番となるはずです。
さあ、次の週末は、この記事を参考に、あなただけの「極楽登山コース」を探しに出かけてみませんか?


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